あるまじきヘルプ
クラブにおけるヘルプとは、客は元より担当ホストを盛り立てるサポーターのことだよワッショイ
口が過ぎたり、間違って己の股間を盛り上げたら罰金が発生する難しい仕事さ
ちなみに三枚目の売れっ子はヘルプもうまい
A級ホストは空気を読む
超一流は空気をつくる
べしゃりや雰囲気で場を制すのさ
ご託はそのへんにしてヘルプしろ
この犬文字焼きホストが!
大文字に謝れ
客「どこの店にいたの?」
S「ヒッー!」
リアルエピソード 3
ある夏日の営業後、キャッチがやけにうまいH君をスタッフルームに呼び出した
若「単刀直入に言う。客からクレームが入った。店が金を出すから治療してこい」
H「僕、どこも悪くないっす」
こいつ、やっぱ気づいてねえ
若「……匂いが、他の人より少し濃い。俺はまるで気にならないけど。初恋の女がそうだった」
H「何の話っすか?」
若「その、脇の香り」
H「若さん、ワキガなんっすか!?」
若「え」
H「まじか。全然気づかなかったっす。初恋の人にうつされたんっすね。治療すべきか悩むとこってわけっすか。甘酸っぱい思い出を消すことに――」
若「おまえだよ!消すのは!」
悲しいかな実話です
彼らは基本フェアリーさ
ついでに言うと、気づいてないのはあんたのほうだ。知ってるよ。8×4と間違えてVO5で汗もろとも脇毛を押さえ込んでたらしいじゃない?
それも実話でしょ
もっと言えば、体臭は立派な個性であり、異性を惹き寄せる隠し味。だからHはキャッチがうまいんじゃないの
糞ホストはその個性がない
大箱の老舗ホストクラブにあってはならないヘルプがいたよ
トイレ脇に追いやられ
「グラスもないね」
ここじゃないどこかへ